課題と吃音と僕と。

吃音大学生のひとりごと日記。

何を伝えたいか(注カフェ⑤)

ついに迎えた本番当日。やはり緊張と不安と期待が入り混じり、もう自分でもよくわからなくなっていました。

少し迷いましたが、順調に会場に到着。そこで見たのは、多数の取材班とカメラ。一気に緊張感が高まっていくのがわかりました。

もちろん取材なんてろくに受けたことはありません。どのように受け答えすればいいのかなんてさっぱりわかりませんし、ちょっと怖さが出てきたのを覚えています。

でもそんな緊張なんて意味のないものだって教えるように、スタッフのみんなと取材班の皆様が作り出している空気は暖かくて、何なら明るくて、すぐに打ち解けられました。

(なんなら他のスタッフが取材班の皆様と仲良くしてるのを羨ましく思っちゃいました。笑)

 

そこから一息つく暇もなく、準備が始まっていきました。

ドリンク関係やスタッフたちの準備が少し慌ただしく進んでいきました。

 

そのあと、使用するマスクに一言書く機会があって、事前取材で新聞社さんとお話しているときから何を書こうかを迷ってまして。

きっとみんなは、「話出すまで待っていて」とか「時間がかかります」とか書くだろうなと思ってました。

 

お客さんに自分自身の願いを伝えるいい機会。この一言は結構悩んでいました。

そこでなんかとなく、他の人と似たような文は書きたくないなと思いまして、僕は「温かく見守ってください!」と書きました。

 

僕が小学校から吃音で何が嫌で、何に怯えていたか。それを考えていたときに出てきた言葉です。

今まで吃ってしまう失敗よりも、他人にどう思われるか、どういう反応が返ってくるか。そんなことにばかり意識が行ってしまっていたんです。

笑わないでほしい、失望しないでほしい、望んでいるのはただ温かく見守ってほしいだけ。

そういうふうに思って生きてきました。

だからこそのこの一言でしたね。笑

 

 

マスクを付けたあと、一通りのリハを終え本番までの時間が迫ってきました。